ひちめも

木のおもちゃ、絵本、時々好きなこと

絵本「おつきさまこんばんは」内容(あらすじ)や感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

9月に入り、朝晩涼しくなってきてすっかり秋めいてきましたね

今日は1歳の息子が大好きなお月様が出てくる絵本「おつきさまこんばんは」を紹介したいと思います。

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「おつきさまこんばんは」情報

「おつきさまこんばんは」

作:林明子

出版年月日:1986年6月

価格:800円(税抜)

出版社:福音館書店

対象年齢:0歳から

内容(あらすじ)

今夜もお月さまは夜空で照らします

静かな夜の空。ネコが寝そべる屋根の上が明るくなって、しだいに金色に輝くまん丸いお月さまがでてきました。「お月さまこんばんは」。ところが、そこに黒い雲やってきて、お月さまを隠してしまいます。でも、だいじょうぶ。黒い雲は少しお月さまと話をして、また去って行きました。ふたたびあらわれたお月さま、にっこり笑顔で「こんばんは」。まるで話かけてくるようなお月さまのやさしい表情に子どもたちも思わずにっこり。

おつきさまこんばんは|福音館書店

感想

「こんとあき」や「はじめてのおつかい」で有名な林明子さんの赤ちゃん絵本です。

この「おつきさまこんばんは」は、我が家の次男(1歳)が、とても大好きな絵本なんです。

 

空が暗くなり、家の窓に灯りが灯ります。屋根の上に寝ていた猫たちは起きだします。

 

屋根の上が黄金色に輝きだしました。まん丸いお月様が顔を出します。

「おつきさま こんばんは」

 

途中、雲さんがお月様を隠そうとします。

お月様もとても困ったお顔。

猫たちもお月様のお顔が見えないと怒っています。

雲さんは「ごめんごめん。お月様とおはなししてたんだ」と言い、去っていきます。

 

「あーよかった」

まんまるお月様が、とても良い表情でにっこり笑っています。

 

 

なんといってもこの絵本の魅力は、素敵なお月様のお顔。

初めの無表情から、雲が来て困ったようなお顔、雲が去っていくときのお顔、そして最後のにっこり笑顔。

表情豊かなお月様に、次男は夢中になって見ています。

また、周りの家や猫のシルエットも、状況に合わせた動きがあってよく見ていると面白いです。

個人的には裏表紙のベーと舌を出したお月様が好きです♪

次男はこの絵本を読むと、舌を出して裏表紙のお顔の真似をします(^^)

 

文章の語呂も良く、読んでいる方も楽しくなる絵本です♪

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さいごに

絵本「おつきさまこんばんは」はいかがでしたか?

0歳の赤ちゃんも大好きな絵本なので、ファーストブックにもぴったりですし、出産祝いとしても喜ばれると思います。

ちなみに5歳の長男も好きなので、大きくなっても楽しめる絵本だと思います。

ぜひ読んでみて下さい。

絵本「なつのいちにち」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

今日は、子供の頃の懐かしい夏を感じることのできる絵本「なつのいちにち」を紹介したいと思います。

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「なつのいちにち」情報

作:はたこうしろう

出版社:偕成社

出版年月日:2004年7月

価格:1,000円+税

対象年齢:3歳~

受賞歴:

日本図書館協会選定図書(2004)
児童福祉文化賞推薦作品(2005)
社会保障審議会推薦文化財(2004)
全国学校図書館協議会・選定図書(2004)

内容(あらすじ)

暑い暑い夏の日。

少年は、虫取り網を手にして走ります。

「今日は絶対捕まえる」

思いを胸にクワガタのいる山へ向かいます。

 

すべてのページから、溢れ出す夏を感じる絵本です。

感想

暑い夏のある日、少年が山でクワガタを捕まえる物語です。

文章も少なく、あっという間に読み終えてしまいますが、全ページから躍動感たっぷりに夏が溢れ出ています。

子供の頃に感じた、蝉の声、土や草の青臭い匂い、あの夏の日の空気を絵本から感じることができます。

 

裏表紙からも夏!を感じます。

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私は、この絵本を読むと夏休みに両親の実家の田舎に行った記憶が蘇ってきます。

 

この絵本の少年と同じ場所に住んでるわけではないんですが、ページのどこかに誰もが子供の頃の夏を思い出し、懐かしさを感じることができと思います。

 

個人的には一番最初の薄暗い玄関(眩しい外)と、山の神社のイラストに懐かしさを感じます。

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子供の頃の夏の記憶を感じたくて、時々読みたくなる絵本です。

さいごに

絵本「なつのいちにち」はいかがでしたか?

全てのページから懐かしい夏を感じることができる絵本です!

子どもはクワガタを捕まえるワクワク感を感じることができますし、大人は子ども時代に五感全てで感じていた夏を思い出すと思います。

 

ぜひ読んでみてください(^^)

東日本大震災をきっかけに描かれた絵本「あさになったのでまどをあけますよ」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

3月に入り、暖かい日も多くなり、いよいよ春到来ですね。

この時期になると、やはり3月になると東日本大震災を思い起こします。今年は、あれから11年。

今日は、震災をきっかけに描かれた絵本「あさになったのでまどをあけますよ」を紹介したいと思います。

とても美しく、日常の幸せを感じることができる絵本です。

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「あさになったのでまどをあけますよ」情報

作・絵:荒井良二

出版社:偕成社

出版年月日:2011年12月

対象年齢:3歳から

価格:1300円+税

受賞歴:厚労省社会保障審議会推薦児童福祉文化財(2012)
日本子どもの本研究会選定図書(2012)
全国学校図書館協議会・選定図書(2012)
日本図書館協会選定図書(2012)
産経児童出版文化賞・大賞(2012)
MOE絵本屋さん大賞1位(2012)

あらすじ(内容)

1日の始まりの朝。

“あさになったので まどを あけますよ”

子どもが窓をあけると、朝焼けの美しい景色が広がっています。

”やまは やっぱり そこにいて

 きは やっぱり ここにいる

 だから ぼくは ここがすき“

いろいろな場所に住む子どもたちが、朝になると窓をあけ、新しい1日を迎えます。都会や田舎、川や海、住んでいる場所によって見える景色は違いますが、子ども達にとってはいつもと変わらない景色が広がります。

だからここが好き。

なにげない日々の繰り返しの中にある、生きることの喜びを描いた絵本です。

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感想

美しく、何気ない日常に幸せを感じることのできる絵本です。

この絵本は、作者の荒井良二さんが、東日本大震災をきっかけに被災地へ何度も訪れ、つくられた作品だそうです。

さまざまな場所で生活する子どもたちが、朝に窓を開け新しい1日を迎えます。山や街、海や川、見える景色は違いますが、そこには朝焼けが美しい景色が広がっています。

何も変わらない景色だけど、だからここが好き。

慌しい毎日を送っていると、この何気ない日々が、とても幸せでかけがえのないものであるということを、つい忘れてしまいそうになりますよね。

この絵本を読むと、1日1日を大切に過ごさないといけないなと改めて感じました。

文章は短いものの、美しい絵とあいまって、心に刺さるものがあると思います。

ところで、作者の荒井良二さんの描く景色って、知らない場所のはずなのに、なんだか見たことがあるように感じませんか?

私は絵本の景色を眺めながら、なんだか夢で見たことあるような不思議な感覚に陥りました。インタビュー記事で読んだのですが、荒井良二さんは景色を描くときに、実際の街を描くのではなく、ここでもありそうな、あそこでもあるようなイメージで描かれてるそうです。だから、デジャブのような不思議な感覚を感じる絵だったんだなーと納得しました!

この絵本は、日常の大切さを気づかせてもらえ、どんな辛いことや不安なことがあっても、明るい朝がくるというポジティブな力も感じることができる絵本だと思います。

私も、朝窓をあけて、ゆっくり深呼吸をして、1日を大切に過ごしたいと思える1冊でした。

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さいごに

絵本「あさになったのでまどをあけますよ」はいかがでしたか?

作者の荒井良二さんが、東日本大震災をきっかけに描いた絵本で、何気ない日常の中に生きる喜びを感じることのできる美しい絵本です。

コロナ渦の今、終わりの見えない不安な日々を送っている方も多いかと思いますが、ぜひ、この絵本を読んでみて欲しいなと思います。

絵本「くるみ割り人形」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

今日は、クリスマスにぴったりの絵本「くるみ割り人形」を紹介したいと思います。

有名な古典作品である「くるみ割り人形」を、マリメッコのデザイナーとして活躍するサンナ・アンヌッカが挿画を手がけ、小宮由さんの新訳と美しい装幀が魅力的な絵本です。

みなさん「くるみ割り人形」の物語はご存知ですか?

バレエやチャイコフスキーの音楽は聴いたことがあるけど、よく知らないという方が多いのではないでしょうか?

2018年にはディズニーで映画化もされている有名な物語ですよ(^^)

では、紹介していきたいと思います!

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「くるみ割り人形」情報

作:E.T.A.ホフマン
絵:サンナ・アンヌッカ
訳:小宮由

定価:2600円(税別)

出版社:アノニマ・スタジオ

出版年月日:2018年11月

対象年齢:5、6、7歳以上

 

こだわりの装幀が人気の絵本シリーズ第3弾の絵本。

アンデルセンの『モミの木』、『雪の女王』に続く3作目が、クリスマスが舞台の『くるみ割り人形』です。

あらすじ

医者のシュタールバウム家には、フリッツとマリーという兄妹がいました。クリスマスイブの日、名付け親であるドロッセルマイアーおじさんからもらった「くるみ割り人形」を、マリーは大変気に入りました。ところが、フリッツが大きな胡桃を無理に割ろうとして、くるみ割り人形を壊してしまいます。マリーはくるみ割り人形を手当てし、ガラス戸棚に寝かせてあげます。マリーが寝室へ行こうとすると、あたりの様子が変わり、7つの頭に7つの金の冠をかぶったねずみの王様が、ねずみの大群を率いて現れました。すると、くるみ割り人形も動き出し、おもちゃの兵隊たちを率いて、ねずみ達との戦いが始まりました。くるみ割り人形が負けそうになった時、マリーは夢中で靴をねずみの王様に投げつけました。その途端ねずみ達はパッと消えていなくなりました。

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マリーはこの夜起こったことを、ドロッセルマイアーおじさんに話すと、おじさんは「ピルリパート姫」にまつわるお話を聞かせてくれます。

「ピルリパート姫は大変美しい姫だったが、ネズミの呪いで醜い姿に変えられてしました。姫の美しさを取り戻した者には褒美として姫の婿とし、次の王様にするときうおふれが出されました。時計職人であるドロッセルマイアーとその甥は、見事に呪いを解き、姫は美しさを取り戻します。ところが、甥である若いドロッセルマイアーがネズミの呪いにかかり醜いくるみ割り人形の姿に変えられてしまいました。呪いをかけたネズミは、7つの頭を持つネズミがくるみ割り人形を殺しにくるだろうと言い、死んでいきます。ピルリパート姫は、醜いくるみ割り人形の姿を見ると、城から追い出してしまいました。くるみ割り人形の呪いを解くには、くるみ割り人形が自ら7つ頭のねずみの王様を退治し、醜い姿のままでも愛されることだったのです」

マリーはおじさんの話を聞き、自分のくるみ割り人形こそが、呪いをかけられた若いドロッセルマイアーに違いないと思います。

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ある晩、ねずみの王様がマリーの元へ現れ、「お菓子をよこさないと、くるみ割り人形を噛み砕くぞ」と言います。マリーはくるみ割り人形のために、要求に答えます。ねずみの王様は毎晩のようにマリーの前に現れ、要求は次第にエスカレートしていきます。困ったマリーはくるみ割り人形にそのことを話すと、くるみ割り人形は剣を与えてほしいとマリーに頼みます。

剣を与えてもらったくるみ割り人形は、ついに7つ頭のねずみの王様を倒しました。

くるみ割り人形はマリーをお菓子の国へ招待します。くるみ割り人形はお菓子の国の王子だったのです。お菓子の国で楽しく過ごしていると、マリーはだんだんと意識が遠のき、目を開けると自分のベッドの中にいました。

マリーは、昨夜の出来事を家族やドロッセルマイアーに話しますが、みんな夢の話だと思い誰も信じてくれませんでした。それから、マリーは冒険の話を誰にも話すことはなくなりました。ある日、ふとくるみ割り人形を眺めながら、「もし、あなたが私のために醜い姿になったとしても、私はけっして、ピルリパート姫みたいに、あなたを追いやったりしませんからね」と言います。時計修理に来ていたドロッセリマイアーはそれを聞き「なにをばかげたことを」とつぶやきます。そのとき、ドアをノックする音がしました。ドロッセルマイアーの甥が、訪ねてきました。若いドロッセルマイアーは、マリーと二人になると「あなたに命を救っていただいたドロッセルマイアーです。あなたが、ピルリパート姫のように私を追いやったりしないとおっしゃった瞬間、私は元の姿に戻れたのです。私と結婚してくれませんか」と言いました。マリーは申し出を受け入れ、お菓子の国を治める女王となりました。

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感想

今回紹介した「くるみ割り人形」は原作の訳本で、実は私、原作の「くるみ割り人形」は、この本で初めて読みました。我が家には、もう一冊くるみ割り人形の絵本があるのですが、そちらバレエ版のようで、ストーリーに違いがありました。

少し調べてみると、「くるみ割り人形」は、1816年にE.T.A.ホフマンが執筆した小説で、その後これを原作にチャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」が作られました。バレエ版のくるみ割り人形は、演目をする上で原作よりもストーリーが短くなっています。ピルリパート姫以降のお話はカットされており、最初のくるみ割り人形とねずみの戦いで、マリーが靴を投げることでくるみ割り人形が勝利し、お菓子の国へ連れて行ってくれる話となっています。また、マリーの名前はクララとなっています。(今回紹介したあらすじでは省略しましたが、原作では、クララとはマリーの持っている人形の名前です。)

チャイコフスキーのバレエ「くるみ割り人形」はとても有名な作品ですし、短い絵本などでは、バレエ版の「くるみ割り人形」のお話が描かれていることが多いと感じます(^^)

一度、「原作を読んでみたい」「くるみ割り人形のお話を知りたい」という方は、今回紹介した「くるみ割り人形」を読んでみることをおすすめします。

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この「くるみ割り人形」の魅力は、なんといってもマリメッコデザイナーであるサンナ・アンヌッカの美しいイラストだと思います。装幀がとても素敵で、赤の布張りに金の箔押し、そこにアンヌッカの描くくるみ割り人形!お部屋に飾っておきたくなるくらい美しくオシャレです。

中のイラストもどれも素敵で、古典作品である「くるみ割り人形」が、ペラペラとめくるだけでも楽しめる本となっています。

私は、古典作品というとなんだか小難しくて、読みにくいイメージがして、少し敬遠しがちでした。でも、今回の「くるみ割り人形」の小宮由さんの訳は、とても読みやすかったです。内容がスッと入ってくるため、不思議なクリスマスの物語の世界に一気に惹き込まれました。

私はこの"読みやすい"というのは、本を読む上でとても大切な気がします。内容が理解しづらいとストーリーの中に気持ちが入りにくいからです。

長いお話が苦手な方も是非読んでもらいたいです。

物語の中で、マリーに起こった不思議な出来事は、夢だったのか現実だったのか・・・どっちなんだろう?

どっちにでも解釈できるような曖昧な表現が、クリスマスにだけ起こる不思議な世界観を感じることができて、私は好きでした(^^)

さいごに

いかがでしたか?

今回紹介した「くるみ割り人形」は、1816年にE.T.A.ホフマンが書いた原作の訳本です。小宮由さんの新訳がとても読みやすい本です。また、マリメッコのデザイナーであるサンナ・アンヌッカがイラストを手がけており、とてもオシャレな本となっています。飾っても素敵なので、本棚やインテリアとしても華を添えてくれると思います。

布張り・金箔押しで高級感のある装幀となっており、プレゼントにもぴったりだと思います。

クリスマスに起こった少し不思議な物語「くるみ割り人形」、ぜひ読んでみてくださいね(^^)

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絵本「コールテンくんのクリスマス」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

今日は2021年10月に発刊されたばかりの絵本「コールテンくんのクリスマス」をご紹介します。あの名作絵本「くまのコールテンくん」シリーズの絵本です。この絵本は、くまのぬいぐるみが「コールテンくん」になるきっかけとなった絵本です。

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「コールテンくんのクリスマス」情報

原案:ドン・フリーマン

作:B.G.ヘネシー

絵:ジョディー・ウィーラー

訳:木坂 涼

出版社:好学社

出版年月日:2021年10月

価格:1,500円+税

対象年齢:3、4歳~

あらすじ

デパートのぬいぐるみ売り場のくまくんは、クリスマスにだれかのプレゼントになりたくて、サンタさんに会いに行きますが…。くまのぬいぐるみが「コールテンくん」になるきっかけとなったお話です。最後は「くまのコールテンくん」(偕成社・刊)の冒頭シーンへとつながります。クリスマスにぴったりの心温まる物語。

コールテンくんのクリスマス | 好学社

感想

ロングセラー絵本「くまのコールテンくん」の前日譚となるお話です。

もうすぐクリスマス。デパートのおもちゃ売り場で、誰かに買ってもらうのをずっと待っているくまのぬいぐるみがいます。そう、これがあのコールテンくんですね。

くまは、うちに連れて行ってくれる子がどこにいるか聞くために、サンタさんに会いにいこうと思いました。でも、サンタさんに会うための服もなければ、自分の名前もありません。

くまは「これじゃあ誰もぼくをほしいっていってくれないよ」と思い、夜のデパートの中、自分に合う服がないか探しに行きました。でも、デパートの服はどれもブカブカで、ぴったりの服が見つかりません。(帽子や靴、服を試着するコールテンくんがかわいいです)

そのとき、サンタの絵が描かれた看板をみつけます。看板の先に向かうと、絵本で見たサンタと小人たちの家にそっくりのおうちがありました。(クリスマスのイベント用のおうちなのかな?)

そのおうちの家具は、くまにぴったりのサイズで、壁にかけている小人たちの服着てみることにしました。帽子や靴はサイズが合いませんでしたが、コーデュロイでできた緑色のズボンはくまにぴったりです。肩紐のボタンをつけはずししているうちに、ボタンがとれそうになってしまいます。でもくまは自分にぴったりの服が見つかり大満足。その日は疲れたのか、隣にあった大きな椅子の上でそのまま眠ってしまいます。

翌朝、サンタ(イベント用のサンタの衣装を着たスタッフかな?)がやってきました。椅子の上にいるコーデュロイのズボンを履いたくまのぬいぐるみを見て、「素敵なコールテン(コーデュロイ)の服を着ているね。こんなかっこいいくまは、おもちゃ売り場にいたほうがいいんじゃないかい?」と言いました。そして奥さんを呼び「このコールテンくんをおもちゃ売り場まで連れて行っておくれ」と言いました。

それを聞いたコールテンくんは目を輝かせ「ぼくをコールテンくんて呼んだね。ぼく名前をもらったんだ」と喜びます。

そう!コールテンくんの名付け親はサンタさんだったんですね。はずれかけていたズボンのボタンがとれて、椅子の上に落ちてしまっている様子も描かれています。でもコールテンくんは名前をもらったことが嬉しくて、まったく気づきません。

おもちゃ売り場に戻ってきたコールテンくんの前に、女の子とお母さんがやってきます。そうです!「くまのコールテンくん」に出てきたリサです!!

女の子は嬉しそうな顔で「私、ずっと前からこんなくまがほしかったの」と言います。(ここで「くまのコールテンくん」の冒頭のシーンに繋がるんですね)

リサの笑顔をみて、コールテンくんは「クリスマスって、おめかしよりも名前よりもmこういう素敵な笑顔のことをいうんだ」と思い、今までで一番いい笑顔になっていました。

「くまのコールテンくん」が好きな人には、ぜひ読んでもらいたいですね。コールテンくんの名前のきっかけになったズボンや、なぜボタンがないのかなどが描かれています。最後にリサが登場したときは、これからコールテンくんは幸せになれるだよー♪とテンションが上がりました!笑

今回紹介した「コールテンくんのクリスマスは」エピソード0的なお話ですが、やっぱり「くまのコールテンくん」をまず読んでから、こちらの絵本を読んでもらいたいなと思います。

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さいごに

絵本「コールテンくんのクリスマス」はいかがでしたか?「くまのコールテンくん」がお好きな方にはぜひ読んでもらいたいです(^^)

「くまのコールテンくん」をまだ読んだことない方は、名作ですのでぜひ読んでみてください。そして、その後こちらの「コールテンくんのクリスマス」を読むと一層楽しめると思います。

絵本「くまのコールテンくん」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

今日は私の大好きな絵本「くまのコールテンくん」をご紹介したいと思います。

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「くまのコールテンくん」情報

作:ドン=フリーマン

訳:松岡享子

出版社:偕成社

出版年月日:1975年5月

対象年齢:3歳から

価格:1200円(税抜)

あらすじ

くまのぬいぐるみのコールテンくんは、デパートのおもちゃ売り場で誰かにつれて帰ってもらうのをずっと待っていました。

ある日、女の子が来てコールテン君を欲しがりますが、お母さんに「このくまズボンのボタンが取れているわ」と言われて帰ってしまいます。

その晩、コールテン君はボタンを探しに夜のデパートを冒険します。初めてのことばかりにワクワクするコールテン君ですが、ボタンを見つけることはできませんでした。

次の朝、コールテン君が目を覚ますと、昨日の女の子がやってきました。

「あたし、リサっていうの。あたし、あなたをつれにきたのよ」

リサはコールテン君を家に連れて帰り、ボタンをつけてあげました。

二人は友達になりました。

感想

クリスマスにぴったりの絵本で、私の大好きな絵本です!

くまのぬいぐるみのコールテン君がとても純粋でかわいいんです。

デパートのぬいぐるみ売り場で、ずっと誰かにつれて帰ってもらうのを待っているコールテン君。

ある日、女の子がコールテン君を欲しがりますが、お母さんに「ボタンが取れているからだめよ」と言われて帰ってしまいます。

ボタンがないせいで買ってもらえないと思ったコールテン君は、夜のデパートでボタンを探すことにします。ボタンを探す中、コールテン君はうっかりエスカレーターに乗ってしまいます。どんどん上るエスカレーターに「これ、山かな?ぼく、ずっと前から山にのぼってみたいなあって思ってたんだ」と言います。夜のデパートって、とても広いのに誰もいなくて、ワクワクするけど少し怖い気持ちもありますよね。デパートの場面は、そんなコールテン君の気持ちがとてもよく伝わります。この絵本を4歳の息子に読んだとき、息子もコールテン君と一緒に冒険している気持ちになったようで、警備員のおじさんが近づいてくるシーンでは、ドキドキしていました!

結局、コールテン君はボタンを見つけることはできませんでした。

翌朝、昨日コールテン君を欲しがった女の子“リサ”がやってきます。自分の貯金がいくらあるか調べてお母さんを説得してやってきたのです。

リサはコールテン君をうちにつれて帰りました。リサのうちには、女の子のベッドの他にもう一つコールテンくんにぴったりの大きさのベッドがありました。リサがコールテン君を買うと決めて準備していたんですね。

また、リサはコールテン君のとれたボタンをつけてくれます。このとき「あたし、あなたのことこのままでも好きだけど、でも、紐がずり落ちてくるのは気持ち悪いでしょ」と言います。

ボタンがとれて、誰も買ってくれなかったコールテン君のありのままを受け入れて、そして「ズボンがずり落ちたら気持ち悪いでしょ」とコールテン君のためにボタンをつけてあげるリサの愛情がとても暖かいです。

「友達って、きっと君のような人のことだね。ぼく、ずっと前から友達がほしいなあって思ってたんだ」とコールテン君は言います。「あたしもよ!」とリサは答えて、コールテン君のぎゅっと抱きしめて物語は終わります。

コールテン君が幸せになれて、よかったです。リサのやさしさに涙が出てくるくらい素敵なおはなしでした。

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さいごに

絵本「くまのコールテンくん」はいかがでしたか?

コールテンくんのかわいらしさとリサのやさしさが伝わる暖かい絵本です。長く愛される絵本で、贈り物にもぴったりだと思います。この絵本を読むと、おうちのぬいぐるみを大切にしたくなると思いますよ(^^)

おすすめの絵本ですので、ぜひ読んでみてくださいね。

junaida 新作絵本「街どろぼう」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

今日は、「Michi」「の」「怪物園」など美しい絵本が話題のjunaidaさんの新刊「街どろぼう」をご紹介たいと思います。

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「街どろぼう」情報

作:junaida 

出版社:福音館書店

価格:1500円(税抜)

対象年齢:小学校低学年〜

出版年月日:2021年7月

あらすじ

ほしいものが、あった。

山の上に巨人がひとりきりで住んでいました。ある晩、ふもとの街におりていき、一軒の家をこっそり持ち帰るのですが……。『Michi』『の』『怪物園』のjunaidaが送る、巨人の小さな物語。

街どろぼう|福音館書店

感想(ネタバレあり)

まず、20×15cmと小ぶりながらも、裏面はクロス張りされており、箔押しされた背表紙など、オシャレで高級感のある装丁がとても綺麗で印象的です。

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そして表紙がとても素敵ですよね♪青を基調としたイラストで、巨人がたくさんの家を抱えています。

junaidaさんのヨーロッパ調の家や街の絵が大好きなので、今回の絵本「街どろぼう」は見た瞬間「買うしかない!」と思いました。笑

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今回の絵本は、山の上で住む1人の巨人が主人公です。

巨人は、家族も友達もおらず、長い間たった1人で暮らしていました。

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ある日、巨人は寂しさから、山を降り、街から1軒の家を持ち帰ってきました。

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そして家の人に「これからはここでいっしょにくらしましょう」と言います。

ところが盗んできた家の住人に、「私たちだけでは寂しいので、親戚の家もここへ持ってきてくれませんか」と頼まれます。

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これ、急に住人が言い出したわけではないんですよね。巨人は急に連れてきた家の人に自分のそばに居てもらう代わりに、「ほしいものがあったら なんでもあげますから」と言ったんです。「何でもあげるから、自分のそばに居てほしい」という巨人の不器用な思いがとても痛々しいです。

巨人は盗んだ家の人に言われた通り、親戚の家を盗んできます。

そして、親戚には友達の家を頼まれ、友達には、街のお店やさんを頼まれ・・・・と、あれこれ持ち帰るうちに、最後は山の麓の街がそっくりそのまま山上にできあがります。

 

まぁ「こんな感じにはなるんだろうなぁ」とは読みながら想像できていました。ただ、これで街の人と巨人が仲良くなってハッピーエンドかと思いきや、巨人の表情は冴えません。

これまで1人きりで孤独を感じていたので、人が増えれば孤独感は消えると思いきや、孤独感は変わりません。なぜか気持ちはひとりぼっちのままです。

巨人は、一緒にごはんを食べる人や話し相手が欲しかったのです。誰かと一緒に暮らしたかったのです。

街を丸ごと盗んできたことで、巨人の周りにはたくさんの人たちが賑やかに暮らすようになりましたが、人々は元のコミュニティの中で暮らしており、まるで誰も巨人のことが見えていないかのようです。(この巨人の描写がツライ。泣)

群衆の中で感じる孤独の方が辛いというのは、皆さんも感じたことがあるのではないでしょうか?

巨人はひとり、山を降りることにしました。

街のあった山のふもとは、すっかり空っぽになっていましたが、1軒の家だけが残されていました。(朝焼けにポツンと1軒たたずむイラストがたまらなく好き!是非見てもらいたい!)

 

その家には少年が1人きりで暮らしていました。

そう、この少年は街の誰からも呼ばれなかったのです。

巨人と少年は、それから2人仲良くずっと一緒に暮らしました。巨人と少年が仲良く海辺で過ごしているイラストで物語は終わります。

 

同じ孤独を感じるもの同士通じ合うものがあったのでしょうね。巨人にも少年にも、お互い心許せる相手ができて本当に良かったです。

なんで少年が1人?両親は?家族は!?と、気にならなかったかと言えば嘘になりますが、この子に対する社会支援は?近所の人は誰も気にかけなかったの?など考えると、絵本の素敵なストーリーから逸れてしまうので、そういうことは考えずに読まれることをオススメします。笑

個人的には少年ではなく、1人きりのおじいさんなんてのもアリかな?と思いますが、最後の2人でのんびり楽しそうに過ごしているイラストは、やはり少年ならではかなと思います。巨人と少年の今後の新たな物語も想像膨らむ終わり方がよかったです。

人は一人では生きていけません。誰かと共有したり、感じたり繋がりあうことで、人生が彩られるのではないかな?と思います。

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さいごに

junaida さんの新作絵本「街どろぼう」はいかがでしたか?

小ぶりでオシャレで、少し大人向けの絵本かな?と思います。高級感もあるので、プレゼントにもいいと思います。

ストーリーも巨人の感じる孤独に、共感できる人は多いと思います。おすすめの絵本ですので、ぜひ読んでみてください(^^)