ひちめも

木のおもちゃ、絵本、時々好きなこと

絵本「コールテンくんのクリスマス」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

今日は2021年10月に発刊されたばかりの絵本「コールテンくんのクリスマス」をご紹介します。あの名作絵本「くまのコールテンくん」シリーズの絵本です。この絵本は、くまのぬいぐるみが「コールテンくん」になるきっかけとなった絵本です。

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「コールテンくんのクリスマス」情報

原案:ドン・フリーマン

作:B.G.ヘネシー

絵:ジョディー・ウィーラー

訳:木坂 涼

出版社:好学社

出版年月日:2021年10月

価格:1,500円+税

対象年齢:3、4歳~

あらすじ

デパートのぬいぐるみ売り場のくまくんは、クリスマスにだれかのプレゼントになりたくて、サンタさんに会いに行きますが…。くまのぬいぐるみが「コールテンくん」になるきっかけとなったお話です。最後は「くまのコールテンくん」(偕成社・刊)の冒頭シーンへとつながります。クリスマスにぴったりの心温まる物語。

コールテンくんのクリスマス | 好学社

感想

ロングセラー絵本「くまのコールテンくん」の前日譚となるお話です。

もうすぐクリスマス。デパートのおもちゃ売り場で、誰かに買ってもらうのをずっと待っているくまのぬいぐるみがいます。そう、これがあのコールテンくんですね。

くまは、うちに連れて行ってくれる子がどこにいるか聞くために、サンタさんに会いにいこうと思いました。でも、サンタさんに会うための服もなければ、自分の名前もありません。

くまは「これじゃあ誰もぼくをほしいっていってくれないよ」と思い、夜のデパートの中、自分に合う服がないか探しに行きました。でも、デパートの服はどれもブカブカで、ぴったりの服が見つかりません。(帽子や靴、服を試着するコールテンくんがかわいいです)

そのとき、サンタの絵が描かれた看板をみつけます。看板の先に向かうと、絵本で見たサンタと小人たちの家にそっくりのおうちがありました。(クリスマスのイベント用のおうちなのかな?)

そのおうちの家具は、くまにぴったりのサイズで、壁にかけている小人たちの服着てみることにしました。帽子や靴はサイズが合いませんでしたが、コーデュロイでできた緑色のズボンはくまにぴったりです。肩紐のボタンをつけはずししているうちに、ボタンがとれそうになってしまいます。でもくまは自分にぴったりの服が見つかり大満足。その日は疲れたのか、隣にあった大きな椅子の上でそのまま眠ってしまいます。

翌朝、サンタ(イベント用のサンタの衣装を着たスタッフかな?)がやってきました。椅子の上にいるコーデュロイのズボンを履いたくまのぬいぐるみを見て、「素敵なコールテン(コーデュロイ)の服を着ているね。こんなかっこいいくまは、おもちゃ売り場にいたほうがいいんじゃないかい?」と言いました。そして奥さんを呼び「このコールテンくんをおもちゃ売り場まで連れて行っておくれ」と言いました。

それを聞いたコールテンくんは目を輝かせ「ぼくをコールテンくんて呼んだね。ぼく名前をもらったんだ」と喜びます。

そう!コールテンくんの名付け親はサンタさんだったんですね。はずれかけていたズボンのボタンがとれて、椅子の上に落ちてしまっている様子も描かれています。でもコールテンくんは名前をもらったことが嬉しくて、まったく気づきません。

おもちゃ売り場に戻ってきたコールテンくんの前に、女の子とお母さんがやってきます。そうです!「くまのコールテンくん」に出てきたリサです!!

女の子は嬉しそうな顔で「私、ずっと前からこんなくまがほしかったの」と言います。(ここで「くまのコールテンくん」の冒頭のシーンに繋がるんですね)

リサの笑顔をみて、コールテンくんは「クリスマスって、おめかしよりも名前よりもmこういう素敵な笑顔のことをいうんだ」と思い、今までで一番いい笑顔になっていました。

「くまのコールテンくん」が好きな人には、ぜひ読んでもらいたいですね。コールテンくんの名前のきっかけになったズボンや、なぜボタンがないのかなどが描かれています。最後にリサが登場したときは、これからコールテンくんは幸せになれるだよー♪とテンションが上がりました!笑

今回紹介した「コールテンくんのクリスマスは」エピソード0的なお話ですが、やっぱり「くまのコールテンくん」をまず読んでから、こちらの絵本を読んでもらいたいなと思います。

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さいごに

絵本「コールテンくんのクリスマス」はいかがでしたか?「くまのコールテンくん」がお好きな方にはぜひ読んでもらいたいです(^^)

「くまのコールテンくん」をまだ読んだことない方は、名作ですのでぜひ読んでみてください。そして、その後こちらの「コールテンくんのクリスマス」を読むと一層楽しめると思います。

絵本「くまのコールテンくん」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

今日は私の大好きな絵本「くまのコールテンくん」をご紹介したいと思います。

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「くまのコールテンくん」情報

作:ドン=フリーマン

訳:松岡享子

出版社:偕成社

出版年月日:1975年5月

対象年齢:3歳から

価格:1200円(税抜)

あらすじ

くまのぬいぐるみのコールテンくんは、デパートのおもちゃ売り場で誰かにつれて帰ってもらうのをずっと待っていました。

ある日、女の子が来てコールテン君を欲しがりますが、お母さんに「このくまズボンのボタンが取れているわ」と言われて帰ってしまいます。

その晩、コールテン君はボタンを探しに夜のデパートを冒険します。初めてのことばかりにワクワクするコールテン君ですが、ボタンを見つけることはできませんでした。

次の朝、コールテン君が目を覚ますと、昨日の女の子がやってきました。

「あたし、リサっていうの。あたし、あなたをつれにきたのよ」

リサはコールテン君を家に連れて帰り、ボタンをつけてあげました。

二人は友達になりました。

感想

クリスマスにぴったりの絵本で、私の大好きな絵本です!

くまのぬいぐるみのコールテン君がとても純粋でかわいいんです。

デパートのぬいぐるみ売り場で、ずっと誰かにつれて帰ってもらうのを待っているコールテン君。

ある日、女の子がコールテン君を欲しがりますが、お母さんに「ボタンが取れているからだめよ」と言われて帰ってしまいます。

ボタンがないせいで買ってもらえないと思ったコールテン君は、夜のデパートでボタンを探すことにします。ボタンを探す中、コールテン君はうっかりエスカレーターに乗ってしまいます。どんどん上るエスカレーターに「これ、山かな?ぼく、ずっと前から山にのぼってみたいなあって思ってたんだ」と言います。夜のデパートって、とても広いのに誰もいなくて、ワクワクするけど少し怖い気持ちもありますよね。デパートの場面は、そんなコールテン君の気持ちがとてもよく伝わります。この絵本を4歳の息子に読んだとき、息子もコールテン君と一緒に冒険している気持ちになったようで、警備員のおじさんが近づいてくるシーンでは、ドキドキしていました!

結局、コールテン君はボタンを見つけることはできませんでした。

翌朝、昨日コールテン君を欲しがった女の子“リサ”がやってきます。自分の貯金がいくらあるか調べてお母さんを説得してやってきたのです。

リサはコールテン君をうちにつれて帰りました。リサのうちには、女の子のベッドの他にもう一つコールテンくんにぴったりの大きさのベッドがありました。リサがコールテン君を買うと決めて準備していたんですね。

また、リサはコールテン君のとれたボタンをつけてくれます。このとき「あたし、あなたのことこのままでも好きだけど、でも、紐がずり落ちてくるのは気持ち悪いでしょ」と言います。

ボタンがとれて、誰も買ってくれなかったコールテン君のありのままを受け入れて、そして「ズボンがずり落ちたら気持ち悪いでしょ」とコールテン君のためにボタンをつけてあげるリサの愛情がとても暖かいです。

「友達って、きっと君のような人のことだね。ぼく、ずっと前から友達がほしいなあって思ってたんだ」とコールテン君は言います。「あたしもよ!」とリサは答えて、コールテン君のぎゅっと抱きしめて物語は終わります。

コールテン君が幸せになれて、よかったです。リサのやさしさに涙が出てくるくらい素敵なおはなしでした。

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さいごに

絵本「くまのコールテンくん」はいかがでしたか?

コールテンくんのかわいらしさとリサのやさしさが伝わる暖かい絵本です。長く愛される絵本で、贈り物にもぴったりだと思います。この絵本を読むと、おうちのぬいぐるみを大切にしたくなると思いますよ(^^)

おすすめの絵本ですので、ぜひ読んでみてくださいね。

junaida 新作絵本「街どろぼう」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

今日は、「Michi」「の」「怪物園」など美しい絵本が話題のjunaidaさんの新刊「街どろぼう」をご紹介たいと思います。

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「街どろぼう」情報

作:junaida 

出版社:福音館書店

価格:1500円(税抜)

対象年齢:小学校低学年〜

出版年月日:2021年7月

あらすじ

ほしいものが、あった。

山の上に巨人がひとりきりで住んでいました。ある晩、ふもとの街におりていき、一軒の家をこっそり持ち帰るのですが……。『Michi』『の』『怪物園』のjunaidaが送る、巨人の小さな物語。

街どろぼう|福音館書店

感想(ネタバレあり)

まず、20×15cmと小ぶりながらも、裏面はクロス張りされており、箔押しされた背表紙など、オシャレで高級感のある装丁がとても綺麗で印象的です。

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そして表紙がとても素敵ですよね♪青を基調としたイラストで、巨人がたくさんの家を抱えています。

junaidaさんのヨーロッパ調の家や街の絵が大好きなので、今回の絵本「街どろぼう」は見た瞬間「買うしかない!」と思いました。笑

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今回の絵本は、山の上で住む1人の巨人が主人公です。

巨人は、家族も友達もおらず、長い間たった1人で暮らしていました。

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ある日、巨人は寂しさから、山を降り、街から1軒の家を持ち帰ってきました。

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そして家の人に「これからはここでいっしょにくらしましょう」と言います。

ところが盗んできた家の住人に、「私たちだけでは寂しいので、親戚の家もここへ持ってきてくれませんか」と頼まれます。

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これ、急に住人が言い出したわけではないんですよね。巨人は急に連れてきた家の人に自分のそばに居てもらう代わりに、「ほしいものがあったら なんでもあげますから」と言ったんです。「何でもあげるから、自分のそばに居てほしい」という巨人の不器用な思いがとても痛々しいです。

巨人は盗んだ家の人に言われた通り、親戚の家を盗んできます。

そして、親戚には友達の家を頼まれ、友達には、街のお店やさんを頼まれ・・・・と、あれこれ持ち帰るうちに、最後は山の麓の街がそっくりそのまま山上にできあがります。

 

まぁ「こんな感じにはなるんだろうなぁ」とは読みながら想像できていました。ただ、これで街の人と巨人が仲良くなってハッピーエンドかと思いきや、巨人の表情は冴えません。

これまで1人きりで孤独を感じていたので、人が増えれば孤独感は消えると思いきや、孤独感は変わりません。なぜか気持ちはひとりぼっちのままです。

巨人は、一緒にごはんを食べる人や話し相手が欲しかったのです。誰かと一緒に暮らしたかったのです。

街を丸ごと盗んできたことで、巨人の周りにはたくさんの人たちが賑やかに暮らすようになりましたが、人々は元のコミュニティの中で暮らしており、まるで誰も巨人のことが見えていないかのようです。(この巨人の描写がツライ。泣)

群衆の中で感じる孤独の方が辛いというのは、皆さんも感じたことがあるのではないでしょうか?

巨人はひとり、山を降りることにしました。

街のあった山のふもとは、すっかり空っぽになっていましたが、1軒の家だけが残されていました。(朝焼けにポツンと1軒たたずむイラストがたまらなく好き!是非見てもらいたい!)

 

その家には少年が1人きりで暮らしていました。

そう、この少年は街の誰からも呼ばれなかったのです。

巨人と少年は、それから2人仲良くずっと一緒に暮らしました。巨人と少年が仲良く海辺で過ごしているイラストで物語は終わります。

 

同じ孤独を感じるもの同士通じ合うものがあったのでしょうね。巨人にも少年にも、お互い心許せる相手ができて本当に良かったです。

なんで少年が1人?両親は?家族は!?と、気にならなかったかと言えば嘘になりますが、この子に対する社会支援は?近所の人は誰も気にかけなかったの?など考えると、絵本の素敵なストーリーから逸れてしまうので、そういうことは考えずに読まれることをオススメします。笑

個人的には少年ではなく、1人きりのおじいさんなんてのもアリかな?と思いますが、最後の2人でのんびり楽しそうに過ごしているイラストは、やはり少年ならではかなと思います。巨人と少年の今後の新たな物語も想像膨らむ終わり方がよかったです。

人は一人では生きていけません。誰かと共有したり、感じたり繋がりあうことで、人生が彩られるのではないかな?と思います。

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さいごに

junaida さんの新作絵本「街どろぼう」はいかがでしたか?

小ぶりでオシャレで、少し大人向けの絵本かな?と思います。高級感もあるので、プレゼントにもいいと思います。

ストーリーも巨人の感じる孤独に、共感できる人は多いと思います。おすすめの絵本ですので、ぜひ読んでみてください(^^)

絵本「ひとりでおとまりしたよるに」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

4歳の息子が大好きな絵本「ひとりでおとまりしたよるに」をご紹介したいと思います。

徳間書店の「子どもの本創刊20周年記念作品」として2014年に出版された絵本です。英国を代表する児童文学作家と画家が、共通の孫のために作った心あたたまる絵本です。

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「ひとりでおとまりしたよるに」情報

文:フィリパ・ピアス

絵:ヘレン・クレイグ

訳:さくまゆみこ

出版社:徳間書店

価格:1400円(税抜)

対象年齢:5歳〜

出版年月日:2014年1月

あらすじ

ある日、エイミーは、おばあちゃんのうちに、初めて1人でお泊まりに行きました。かばんに、大事な「たからもの」を3つ入れて。

昼間はおばあちゃんと楽しく過ごしましたが、夜になるとお母さんや弟に会いたくなりました。寂しくなったエイミーは、ひとつめのたからものを取り出しました。自分の部屋に敷いてあった小さなマットです。

エイミーが足を乗せると、マットはふわっと浮き上がり・・・?

感想

まず、夜空を駆けめぐる馬に乗った女の子の表紙が目を惹きます。タイトルの「ひとりでおとまりしたよるに」と相まって、どんなお話が待ってるんだろうとワクワクします。

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おばあちゃんの家に一人で泊まりにいくと決めたエイミー。それも3泊も!

エイミーは自分のかばんにお泊りグッズを準備します。そして、大事なたからものを3つかばんに入れていくことにしました。

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エイミーはおばあちゃんの家で、楽しく過ごしました。

おばあちゃんの家って、自分の家にはない古いものや不思議なものがいっぱいで、子どもにとってもとてもワクワクしますよね♪

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夕ごはんを食べ、眠りにつきましたが、エイミーは目を覚まします。

お母さんと弟に会いたくなったのです。

 

「そうだ、たからものをもってきたんだ!」と、エイミーはカバンから一つ目のたからものを取り出します。

自分の部屋にあった小さなしましまのマットです。

マットに足をのせると、ゆっくりとマットは浮き上がり夏の空に飛び出して行きました。

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おばあちゃんの家から自分の家に空飛ぶマットで飛んでいく様子が描かれていますが、おばあちゃんの家とエイミーの家はとても近所であることがわかります。

でも小さなエイミーにとっては、とても遠く感じるし、大好きなお母さんと離れてお泊りすることは、とても勇気のいることだったんだと思います。

 

空飛ぶマットでエイミーの家に行き、いつもの変わらないお母さんと弟の様子に安心したエイミーは、おばあちゃんの家に戻ってきます。

 

次の日もエイミーはおばあちゃんと公園でお昼を食べ、ぶらんこやシーソーで遊びます。

たくさん遊んだので、その夜エイミーはすぐに眠たくなりました。けれど、しばらくすると目をさましました。おうちに帰りたくなったのです。

そこで、二つ目のたからものを取り出します。自分の部屋の飾り棚から持ってきた小さな木の馬です。

木の馬を床に置くと、馬はどんどん大きくなり、エイミーを乗せ月夜の空へ駆け上ります。

お母さんと弟の様子を見て安心したエイミーはおばあちゃんの家に戻り眠りにつきます。

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3日目は雨なので、おばあちゃんと一緒にケーキをつくりました。

明日、お母さんと弟が迎えにくるので、みんなで食べる予定です。

その夜は嵐でした。雷や雨の音に、不安になったエイミーは、お家に帰りたくなります。3つ目の宝物、お風呂場から持ってきた木の船を取り出します。

木の船は大きくなり、エイミーを乗せると嵐の夜へ出て行きました。

いつものように自分の家にやってきたエイミー。ところが、家は真っ暗でお母さんも弟も居ません。お母さんたちはエイミーを置いてどこかへ行ってしまったのです。

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エイミーは泣き出します。おばあちゃんの家に戻ってきた後も、涙が止まりません。エイミーがおんおん泣いていると、「あらっ、エイミーがないてるみたい」とお母さんの声が聞こえます。

階段を上がってきたお母さんは、エイミーを抱きしめます。

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お母さんと弟は、1日早くおばあちゃんの家に来ることになったのです。

お母さんに会えて安心したエイミーは、ベッドで眠りにつきます。

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次の日は、公園に移動遊園地がきており、みんなで遊びに行きました。

エイミーはメリーゴーランドに乗りました。向こう側に回ると、みんなの姿は見えなくなります。でもしばらくすると、また家族みんなの顔が見えてきます。

エイミーにはもうわかっていました。

みえなくても、みんなちゃんとそこにいるんだよね。

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いい本というのは、文章を読むことで情景が目に浮かびますが、この絵本もエイミーの心情やその場面の光景が目に浮かぶように想像できました。

1人でお泊まりするいう、エイミーのちょっとお姉さんになりたいという気持ち、でもだんだん寂しくなっておうちに帰りたくなる子どもらしい気持ちがよく描かれています。

最後の移動遊園地のシーンでは、家族と離れていてもちゃんとエイミーのことを見ている、愛しているということを、エイミーが理解したことが描かれています。

家族から愛されているという自信が、エイミーをまたひとつ成長させたのではないかと思います。

 

子供にとって、愛されているということを認識することは、何よりも自信と成長に繋がるのだと思いました。

 

この絵本は作家のフィリパ・ピアスと画家のヘレン・クレイグが共通の孫のために書いた絵本です。

「あなたを愛している」という思いがとても伝わる素敵な絵本だと思いました。

さいごに

ひとりでおとまりしたよるに」はいかがでしたか?

おばあちゃんのおうちに初めてお泊まりすることを通して、家族の愛を感じ、ちょっぴり成長する女の子の物語です。

対象年齢は5歳〜となっていますが、4歳の息子も大好きで、毎晩読んでいます。

 

家族からの愛を感じる心温まるストーリーで、イラストもとてもかわいいのでプレゼントにもぴったりだと思います。

絵本「海とそらがであうばしょ」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

今日は3月1日に発売されたばかりの新作絵本「海とそらがであうばしょ」をご紹介したいと思います。

とても美しく幻想的な絵本です☆

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「海とそらがであうばしょ」情報

作:テリー・ファン&エリック・ファン

訳:増子久美

出版社:化学同人

価格:2100円(税抜)

対象年齢:4歳以上

あらすじ

 海のそばに暮らすフィンは、おじいさんが話してくれた、海とそらがであう場所について思いをはせます。一緒に見にいく約束をしていたおじいさんは、もういません。フィンは自分で船をつくり、そのふしぎな場所を見つけるため海に出ます。
もしかしたなら、探していたことさえ、気付いていなかったことが見つかるかもしれません。

海とそらがであうばしょ - 株式会社 化学同人

感想

鯨や気球、船やコンパスなどが幻想的に描かれている表紙に惹かれて購入しました。

一体どんな物語が始まるのだろうとわくわくして読みました。

 

主人公はフィンという男の子。フィンは海のそばで暮らしていました。

フィンはおじいさんが聞かせてくれた話を思い出します。

「ずうっとずうっと とおくにな 海とそらがであうばしょがあるんだよ」

一緒に見に行く約束をしていたおじいさんはもういません。

今日はおじいさんの90歳の誕生日でした。

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「ふねをだすには さいこうの日だ」おじいさんならそういったでしょう。

フィンは自分の力でその不思議な場所を見つけるため、船を作り海に出ます。

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海で出会った大きな金色の魚に導かれながら、冒険します。

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海には不思議な島がたくさんありました。

本が大好きな鳥たちが暮らす本の島。

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巨大な貝殻の転がる島。

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そして、海とそらがであうばしょに辿り着きます。

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鯨やクラゲが空を舞い、船や気球、お城が浮かんでいる美しい光景が広がっています。

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一緒に旅をしてきた金色の魚は、月に向かって泳いでいきます。

フィンは金色の魚に聞きたいことがたくさんありましたが、遠くからフィンを呼ぶ声が聞こえ戻ってきます。

「フィン、おきて。ゆうはんのじかんよ」お母さんが優しく起こします。

 

海とそらがであうばしょは、生と死の狭間のような不思議な場所だと感じました。導いてくれた金色の魚は、おそらくおじいさんなのでしょう。

おじいさんとの別れは寂しいですが、月のように、これからもずっとやさしくフィンを見守ってくれるという温かいメッセージを感じました。

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さいごに

「海とそらがであうばしょ」はいかがでしたか?表紙や中のイラストがとても幻想的で美しいのが印象的な絵本です。ぜひ読んでみてください(^^♪

絵本「おおきなキャンドル馬車にのせ」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

今日は、私の大好きなたむらしげるさんの新作絵本「おおきなキャンドル馬車にのせ」をご紹介したいと思います。

 

この絵本は、バウムクーヘンで有名なクラブハリエの「ラコリーナ近江八幡」の広報誌で描かれたものが元になっています☆

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「おおきなキャンドル馬車にのせ」情報

作:たむらしげる

出版社:偕成社

発行年月日:2021年2月

価格:1400円(税抜)

対象年齢:4歳~

あらすじ(内容)

小人のニコさんとロボットのダダくんは、森の中でとってきたハチの巣から、大きな大きなキャンドルを作りました。ふたりはそれを馬車にのせると、どこかにむけて出発します。
馬のひづめのパカポコという音にあわせて、ダダくんが歌をうたいながら、馬車はのんびり進みます。
体よりも大きなイチゴをつんでいる小人たちがいます。
シナモンをつんだ空飛ぶバイクが追いぬいていきました。
丘の上でお昼を食べていると、湖の上をカシスの実や卵をつんだ舟がどこかにむかうのも見えます。
汽車の窓からは、たくさんのパティシエたちが、ふたりに手をふっています。
ふたりはまた馬車にのってのんびりと進みます。
やがて、見えてきました。
みんなが運んだ材料で、小人のパティシエたちが、大きな大きなケーキを作っているのでした。
やがてケーキができあがると、そのてっぺんに、ニコさんのキャンドルがかざられました。
キャンドルに火がともされると、空の上から声が聞こえてきます。お月さまです。
「さあ、きょうは、こどもたちのおいわいの日だ。ありがとう、うまれてきてくれたこどもたち、たくさんのともだちができてうれしいよ!」
こどもたちが願いをこめて、お月さまがキャンドルをふきけしたあと、みんなでケーキを食べました。
そのおいしかったこと!

こどもたちへのお祝いの日のプレゼントにぴったりの絵本です。

おおきなキャンドル馬車にのせ | 偕成社 | 児童書出版社

感想

大好きなたむらしげるさんの新作絵本です!

今回は小人のニコさんとロボットのダダ君が主人公。

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二人は蜂の巣から大きなキャンドルを作り、馬車にのってどこかへ運んでいます。

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パカポコ パカポコとのんびり歩く馬車の様子に、暖かな春様子を感じることができます。

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ニコさんとダダ君が感じる気持ちのいい風や、ミツバチや鳥の鳴き声、キラキラと光る水の様子が、こちらまでのんびりと散歩しているかのような気分にさせてくれます。

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ニコさんたちが途中で出会う、大きないちごが赤くてとっても美味しそう!

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パティシエたちがケーキを作っている場所に着いた頃には、もう日が暮れています。

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お月様とライトに照らされたケーキが、とても豪華で見ているとわくわくします!

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たくさんのいちごがトッピングされたケーキに、ニコさん達が運んだキャンドルを飾り最後の仕上げをします。

「ありがとう、うまれてきてくれた こどもたち」

「いまから、キャンドルをふきけすから ねがいごとをかんがえて。さぁ、いいかい」

ふぅっ!

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この場面は、4歳の息子も大好きで、一緒にふぅっ!と吹き消すマネをしてくれます。キャンドルが消えた後の、一瞬の静けさが1面に描かれています。

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お誕生日会などで、ろうそくを吹き消した後の一瞬の静けさって素敵ですよね。

ただ、それって普段忘れてしまっているのですが、たむらしげるさんってこういう忘れがちな一瞬を切り取るのが、とてもうまいなーって思いました。

さいごに

たむらしげるさんの新作絵本「おおきなキャンドル馬車にのせ」はいかがでしたか?私は、この絵本を息子の4歳の誕生日に贈りました。パカポコとのんびり歩く馬車や、鮮やかなイチゴ、美味しそうなケーキに子どもも楽しめると思います!

贈り物にもぴったりの絵本なので、ぜひ読んでみてくださいね☆

絵本「クリスマスってなあに?」あらすじや感想

こんにちわ!ひちです(^^♪

 

もうすぐみんなが大好きなクリスマスの季節ですね☆

ところでみなさんは、クリスマスってそもそも何の日かご存知ですか?

イエス・キリストの誕生からクリスマスを迎える準備やお祝いの習慣、サンタクロースのことまでやさしく語る絵本「クリスマスってなあに?」をご紹介したいと思います。

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「クリスマスってなあに?」情報

文:ジョーン・G・ロビンソン

絵:ジョーン・G・ロビンソン

出版社:岩波書店

発行年月日:2012年11月

価格:1300円(税抜)

対象年齢:5・6歳~

あらすじ(内容)

冬の楽しみといえば、やっぱりクリスマス!でも、そもそもクリスマスって何の日か知って知っていますか?

絵本「クリスマスってなあに?」は、イギリスの作家ジョーン・G・ロビンソンが、クリスマスがいつからはじまったか、どういう意味があるのか、また準備や習慣までクリスマスについて教えてくれます。

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クリスマスは約2000年前、ある特別な赤ちゃんが生まれた日からはじまるという、イエス・キリストの誕生についての物語を、お母さんが子ども達に語りかけるところから始まります。
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その後は、友達にクリスマスカードを送ったり、プレゼントを買いに行ったり、家族でクリスマスプディングを作るなど、クリスマス前の習慣が描かれています。
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子どもたちは、家の中をヒイラギやヤドリギ、色とりどりの飾りで飾り付けています。
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北の遠い国からサンタクロースがそりに乗ってやってきます。翌朝には、吊り下げた靴下の中にクリスマスプレゼントが入っています。
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一番いい服を着て教会に行き、クリスマスの賛美歌を心をこめて歌います。

食事の時間には、七面鳥の丸焼き、焼き菓子、ミンスパイ、お菓子に果物、そしてみんなで作ったクリスマスプディングが並びます。その後は、家族みんなで楽しい時間をすごします。

感想

作者のジョーン・G・ロビンソンは、スタジオジブリが映画化した「思い出のマーニ-」の原作者でもあるイギリスの児童文学作家です!

作者自身の描くイラストがとても可愛くて愛らしい♪そして3色刷りが、とても良い雰囲気を出しています。

クリスマスといえば、日本人の私はクリスマスツリーを飾って、ケーキでお祝いして、サンタさんからクリスマスプレゼントをもらう程度の知識しかありませんでした。笑

この絵本を読むと、ヨーロッパやアメリカ等のキリスト教圏の過ごし方や、日本とは違う空気感が伝わってきました。家族で過ごすクリスマスの雰囲気がとても素敵です。

日本では12月25日が過ぎるとクリスマスツリーや飾りつけは片付けて、一気に年末・年始のお正月モードになると思いますが、実は「十二夜」といって、三賢者がイエス・キリストに会う十二日後の1月6日までクリスマス期間だそうです。私はこの絵本で始めて知りました。笑

クリスマスはキリスト教、お正月は神社でお参り、お盆は寺のお坊さんに来てもらう等、それぞれの宗教の良いとこ獲りの日本が好きですけどね♪笑

でも、絵本のようなキリスト教圏の方々の過ごし方、雰囲気、空気感を知ることができてよかったです。私も、絵本に出てくる家族のように、家族団らんして素敵なクリスマスを過ごしたいと思いました。

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さいごに

絵本「クリスマスってなあに?」はいかがでしたか?クリスマスの絵本はたくさんありますが、そもそもクリスマスってどういううイベントなのかわからないことが多いと思います。「クリスマスってなあに?」は、そんなクリスマスのはじまりや、過ごし方について、かわいいイラストと優しい文章で語られており、とても読みやすいです。

オススメの絵本ですので、ぜひ読んでみてください。